修学旅行

サチ「ね、とも子、もう寝た?」

とも「ううん、まだ寝てない。やっぱ修学旅行だもん。ドキドキして寝れないよ。

   サチコだってそうなんでしょ?」

サチ「うん。それに乗じて、あたい、タカシくんに告白、うんん、告ろうと思うの。」

とも「言い方は別にいいよ。しかし突然ね〜。」

サチ「あたい、タカシくんのこと好きじゃん。」

とも「いや、いま知ったけど。」

サチ「でね。その告白の言葉を、とも子に相談したいの。」

とも「ん?相談ってことは、もう言葉は考えてあるの?」

サチ「う、うん。」

とも「え。聞かせて、聞かせて〜。」

サチ「え〜、恥ずかしい〜。ハズカシイーイ。」

とも「も〜、教えてくれなきゃ、相談にものれないじゃーん。」

サチ「あなた!ひどい!そうやって交換条件だすの!?」

とも「え?え〜〜!?なにそれ。じゃいいよ。私寝るから。」

 

 

サチ「とも子、寝ちゃった?」

とも「・・・・・・・・・」

サチ「トゥー・トゥー・トゥ・トゥ・トゥー」

とも「・・・サチコ?・・・」

サチ「トゥ・トゥー・トゥー・トゥー・トゥ・トゥー・トゥー」

とも「サチコなにやってんの?」

サチ「告白の言葉、口で言うの恥ずかしいから、モールス信号にしてみた。」

とも「ダメだー。あたし、モールス信号わかんないもーん。」

サチ「あたいもだー!」

とも・サチ「あはははははははははははっはっはっはははははははっはははっははっは!」

とも「で、どんなふうに告白するの?」

サチ「うん。この修学旅行中に告白しようと思うの。」

とも「うん。いいんじゃない。で、なんて言うの?」

サチ「え〜っとね。やっぱオーソドックスがいいと思うの。

たとえば、ありきたりだけど「タカシくん、今夜、あたいの家、親いないんだ〜。」とか。」

とも「それダメだー!親どころか、サチコが家にいないもーん。」

サチ「あっ、本当だー。じゃあね、じゃあね。「今晩、あたいの部屋に来てください。」」

とも「それもダメだー!となりに私いるじゃーん!」

サチ「じゃ、3Pで。」

とも「コラ、コラ、コラ!そうじゃなくて、いっきにステップ進みすぎ!」

サチ「タカシくん、できちゃったみたい。」

とも「できてなーい!なにいきなり、既成事実作ろうとしてるの?タカシくんもびっくりだよ。一歩一歩、ステップを踏まなきゃ。まずは気持ちを伝えなきゃ。」

サチ「タカシくん。毎朝、あたいの味噌汁を、作ってくれないか。」

とも「もっと進んだー!しかも逆亭主関白宣言だー!ダメだ、ダメだ!」

サチ「も〜、そんなダメダメ言うんだったら、とも子が考えてよー。」

とも「ん〜。やっぱ、告白は入りが大切だと思うの。たとえばー「タカシくん、タカシくん。タカシくんって、バスケ上手だよね〜。この間の試合なんて、3ポイントを5本も入れちゃうんだもん。それに頭もいいしね〜。それに、それに〜・・・・・」

サチ「とも子、もしかして。」

とも「いや。違うよ。・・・私は・・・・」

サチ「あたい、わかった!・・・「好き!」」

とも「あ、ああ。ストレートでいいんじゃない。私、好きだよ。」

サチ「あたいも好き。」

とも「え?」

サチ「あたいも、あなたが好き。」

とも「サチ・・・子・・?」

サチ「あたいはぁ〜、あなたがぁ好きっ!」

とも「サチコ、・・・あなた・・・・・」

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