謝辞のお時間

「本日は私たちのために、このような盛大な式を、開催していただいてくださって、真にありがとうございます。」

M「ダメだね・・・。どうもありきたりだね。」

「そっかー。やっぱ難しいな、成人式の謝辞は。」

M「まさか、お前が謝辞を読むことになろうとは。」

(猫まっしぐら、今年まじで地元で謝辞をやります)

「やっぱ、こう。インパクトのある言葉がいいよね。」

M「そうだな。インパクトだな。」

「いきなり「助けてくださいー!!!」って叫ぶとか!」

M「セカチューだけに?びっくりするけど、いただけないな。」

「ないか。」

M「ないな。」

「そうそう。インパクトと同時に、お涙も頂戴したいわけですよ。」

M「お涙といえば卒業式だろ。」

 

今日、私たちは成人します!

M「成人します!」

楽しかった幼稚園!

M「幼稚園!」

「みんなで遠足に行きました」

M「今なら車ですぐそこです」

遊びに励んだ小学校!

M「小学校!」

「ブランコにはもう怖くて乗れません」

M「飛ばした靴がでてきません」

部活に燃えた中学校!

M「中学校!」

「女教師がいやらしい」

M「白いうなじが、にくらしい」

陰りが見えた高校生活!

M「高校生活!」

「自分の限界が見えました」

M「ボクには翼がありません」

どうでもいいや大学生活!

M「大学生活!」

「特に思いではありません。」

M「特に友達もできません」

今日、ボクは成人します!

M浪人してます!

「あー、だから大学生活の思い出がないのね。」

M「で、どうだった?お涙頂戴できそう?」

「違う涙が出そうだよ・・・。」

 

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