口説き方
M:オレ、お前のこと好きじゃないんだ。
猫:え?何?
M:好きじゃなくて…、愛してる。
猫:きもい!!なに急に!!!
M:いやね、女のくどき方考えてたのよ。
猫:あーね。ビックリしたよ。そっちの世界の住人になっちゃったのかと…。
M:いや、違う違う。
猫:そして、オレを生贄にするのかと…。
M:生贄ってなんだよ!
猫:そういえば何なんだろうな…。神への貢物…?違うか…。
M:いや、考えなくていいから。てか、さっきの口説き文句どうだった?
猫:う〜ん、くさいくせにありきたりだろ〜。
M:そうかぁ…。他のもあるんだけど?
猫:はいはい。どんなの?
M:じゃさ、「ずっと私の彼氏でいてくれる?」ってオレに言ってきて。
猫:いきなりオレを彼女やくに任命か?
M:やってよ。
猫:わかったよ。…ずっと私の彼氏でいてくれる?
M:キモ!!
猫:お前がやらせたんだろ!
M:すまん。あまりに気持ち悪かったから。顔が。
猫:顔かよ!
M:わかった。お前の顔見ないように目潰すわ、オレ。
猫:バイオレンス!!目はつぶるだけにしてください。
M:わかった。じゃもう一回ヨロシク。
猫:…ずっと私の彼氏でいてくれる?
M:それは無理だな。
猫:え…?
M:そろそろ、君の旦那さんにしてくれないか?
猫:お〜!!
M:うまいべ?
猫:うん。キモイね。顔が。
M:俺も顔かよ!!
猫:しかも、またありきたりだし。
M:だめかぁ。
猫:ダメだなぁ。
M:でもさ、やっぱ口説くときってサラっと、うまい事いいたいよね。
猫:だね〜。
M:じゃさ、練習しよっか?
猫:口説く練習?
M:ううん。なぞかけの練習。
猫:え?なんで??
なぞかけって、「〜とかけまして、〜ととく、そのこころは…」ってやつでしょ?
M:うん。説明ご苦労。
猫:いや、説明じゃないから。
M:このネタをよんでくれてる人に解説したんだろ?
猫:…まぁ、そうだけどぉ!!でも、そういうことは言うのやめようよ。
M:ま、そのなぞかけで、うまい事をいう練習をするのよ。
猫:あ〜、なんかいいかもね!
M:ま、試しにお前やってみ?
猫:オレ?
M:いくよ?問題です!!消しゴムとかけまして、パンチパーマととく、その心は?
猫:…ん?え?
M:5、4、3、2、1、0、はい!時間切れー。
猫:え〜!?
M:つづきまして〜…
猫:いやまてよ!なぞかけってそういうんじゃないだろ?
しかも、さっきの答えきになるし。
M:…つづきまして〜。
猫:まてまてまて…。強引に進めるなよ。
絶対、消しゴムとパンチパーマつながらないし。
てか、まずなぞかけのルールが変わってるから。
M:いや、カメルーン式はこうなんだよ。
猫:日本式でおねがいします。
M:じゃ、まずお前が手本見せてよ。
猫:いいよ。いくよ?
M:おう。
猫:証明写真とかけまして…
M:はいはい。
猫:「証明写真」とときます。
M:ん??えっと…、その心は…?
猫:「カッコ」つけなくていいです。
M:文字じゃないとわからないじゃん!!
猫:え?だめ?
M:いやぁ、うまいけどさぁ…。
猫:ま、こういうのがなぞかけだよ。
M:うん。理解しました。
猫:じゃ、やってみ?
M:わかった。じゃぁ…。たまごをときまして〜、ごはんにかけます。
猫:違う違う。逆になってるし。
M:ダメ?
猫:うんダメ。またベタだし。
M:あ、できた!
猫:ん?
M:命をかけまして〜、
猫:うん。
M:あなたを、守ります!!!
猫:口説き文句のほうかよ!
M:ありがとうございましたぁ〜。
猫:その心は、「愛」みたいな?
M:台無しだよ…。
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