ゴキブリ

「あいつ遅いなぁ。俺の地図わかりづらかったかな?」

ピンポーン

「あ、きたかな?はーい。」

「遅くなってわるいな。」

「お〜、迷った?」

「お前の地図わかりづらかったぞ。」

「そうか?わるいなぁ。」

「ここ、ガソリンスタンドじゃなくて高校だったぞ?」

「ちゃんとGSってかいてあんじゃん。」

「ガソリンスタンドだろ?」

いや、ガールズスクール。

「そんな略し方しないだろ〜。」

「そかぁ?ま、汚い部屋だけどあがってくれよ。」

「男の一人暮らしなんてそんなもんだよ。」
   (うわぁ〜、マジできたねぇ。ゴキブリとかでそうだなぁ。

「その辺すわってくれよ。」

(座る場所ねぇ〜。)
   「あ、その前にトイレ借りていい?」

「玄関の隣だから。」

「サンキュ」

「あ、電話だ。」
   「もしもし?お〜久しぶり!一人暮らし?まぁ、なんとかやってるよ。
    あ、でもね。夜中とかでるんだよ〜。マジでマジで。この前も金縛りとかあっちゃってさぁ。
    霊媒師とかしらない?お払いとかしてもらいたいんだよねぇ。」

(うわぁ、トイレもきたねぇ。あ、やっぱゴキブリいるし〜。きたねぇ〜。)

ガチャ

「あ〜すっきりした。」

「そうそう。俺そういうの苦手だから退治してほしいんだよ。」

「なに?電話?」

「あ、ごめんね。ちょっとまってて。」
   「そうそう。だってなんかいると思うと気持ち悪いだろ?
    寝てるときにまわりとかうろついてんだぜ?
    あ、今友達きてるからまたあとでかけるわ。ごめんね。」

「お前、結構恐がりなんだな。」

「いや、誰だってこわいだろ〜。お前大丈夫なの?」

「俺は、この前出たときは自分で退治したよ。」

「すごいなぁ。どうやって?」

「最初は捕まえようとおもったんだけど…」

「無理だろ〜。」

「だな〜。で、叩き潰した。

叩き潰すの!?

「まぁ、でも最近はスーパーとかでも色々売ってるから。それ使って。」

「まじで!?最近のスーパーすごいなぁ。」

「それ買ってきて、殺しちゃえ。」

「いや、最初から殺すのはむりだろ〜。死んでるし〜。」

「え?あ、大きさとかどれくらい?」

「普通の大きさがわかんねぇけど、普通の大きさじゃないかな?」

「ほ〜、何色の奴?茶色?」

「う〜ん、シロ?

「見たことねぇ〜。めずらしいな。」

「普通シロじゃないの?」

「普通、黒とかだろ〜。」

「それも、かんがえられるよね。」

「で、大きさどれくらい?2、3p?」

「2、3cmはないだろ〜。小さすぎだって。」

「もっとでかいの?」

「う〜ん、俺と同じくらいかな?」

「ははは。それはないだろ〜。」

「そうかぁ?あ、でさ、この前寝てる俺の上にいたんだよ…。」

「それはきもちわるいなぁ。」

「だろ〜?」

「結構いっぱいいるの?」

「1人だよ。」

「1人って人間じゃないんだから。いやぁ、でも1いたら100はいるっていうぞ?」

「こえぇ〜!!」

「だろ〜?しかもあいつら飛ぶからなぁ。」

「あ〜、飛ぶっていうか浮くねぇ。」

「あ、出てくる場所とかわかれば倒しやすいぞ?」

「このまえは、ベランダからはいってきたな。」

「あ〜、隙間から?」

「開けて入ってきた。」

「それはすごいなぁ!!」

「だよなぁ。」

「うん。」

「通り抜けてきそうなのにな。」

「それはないだろぉ〜。」

「そうかぁ?」

「じゃあまずは出てくる原因つきとめようか?」

「あ、それは何となく検討はついてるよ。」

「だよなぁ。部屋きたないしな。食いかけのものとかのこってるし。」

「いや、もったいないオバケじゃないんだから。」

「いや、そんなもんよ。」

「いやな、この近くで殺人事件あったらしいんだよ。」

「おぅ…」

「それでまだ死体出てないらしいんだよ。」

「こわいなぁ。」

「それが原因じゃないかな?」

「そっからでてるのかよ…」

A・B「こえぇ〜〜!!!」

 

HOMEへもどれ!!