映画のような結婚

 

:結婚したいわー

:おいおい、どした?

:むしろ、花嫁をうばいさりたいね。

M:なんだよそれ。

:結婚式の定番じゃん?

M:映画のみすぎだよ!         

:でも、さすがに嫁が欲しいじゃん?この歳になるとねー。

:いやいやいや、お前22歳になったばっかだろ?

:だって結婚したいだろ?

:ん〜、どうだろ。

:なんだよ、乗り気じゃないなー。そんなに結婚したくないのか?俺と。

:うん、それはしたくない!

:でた、即答!!

:即答するだろー。つーかなんでそんなに結婚にあこがれるんだよ。

:だって考えてもみろよ、ケーキ入刀でよくいうだろ?

  「二人初めての共同作業です。」って。

:うん。

:絶対、初めてじゃないな!

:そりゃーな。

:バージンロードって!!

:いいんだよそこは!

:純白のドレスを着る資格があるのかと!!

:だまれ!!!

:それに確実に、式の途中で花嫁をさらうヤツが現れるし。

:だから映画の見すぎだって。そんなこと絶対に起こらないからな?

:本当?

:本当。てか、お前別に結婚にあこがれてないだろ?

:憧れてるよ!花嫁の両親への感謝の言葉とかいいじゃん。

:あー、泣けるねー。

:「お父さん、私のことを男手ひとつでここまで育ててくださって、ありがとうございます」

:あ、お母さんいないんだ・・・

:「こんな不良になるような育て方をしてくださって、本当にありがとうございます。」

:感謝してる??嫌味??

:「お父さんは父親だけでなく、母親としても立派でした。」

:家事とかね。

:「昼は会社で、夜はオカマバーで。」

:女性として??そっかー、じゃー娘がぐれてもしかたないかー。

:「父親としてのタケ男、母親としてのジェニファー。両方立派でした。」

:源氏名?

:「このタケ男・ジェニファーは」

:お!!なんか日系2世っぽい。

:「このタケジェニ」

:略した!しかも関ジャニっぽい。

:「このタケジェニαは」

:レベルアップした!

:「私がグレていたとき、こう言ってくれましたね。『死ねばいいのに・・・』って」

:重いわ!!

:「私が警察に追われているときにもこう言ってくれましたね。『・・・だろ?』って。」

:やなヤツ!

:「今こうして逃げ切れているのも、タケやんの叱咤激励のおかげです。」

:指名手配中!?

 

パリーーーーーン!!!

     「動くな!!警察だ!!」

 

:ね、やっぱり式の途中で花嫁をさらうヤツがでてくるでしょ。

 

 

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