マジシャンと弟子

弟子:先生!私も先生に弟子入りしてから一年たちます。そろそろ私にもマジックを教えてください。

先生:そうか…、そろそろそんな時期かもしれないな。しかしな…、マジックは長い間使っていると使えなくなってしまうんだ…。

弟子:まさか…先生…?

先生:長い間使っていなくても、キャップを開けっ放しにしておくと…

弟子:マッキーとかの話じゃないですか!

先生:私はサクラマイネーム派だ。

弟子:ちょっと懐かしいですけど!

先生:でも、ハァ〜ってやると使えるように。

弟子:もうその話はいいですから!

先生:わかった。しかし、マジックは教わるものではなく盗むものだ!

弟子:わかりました!

先生:ちょうど今、デビット・カッパー・フィールドが来日している!

弟子:そのマジックを見に行くのですね!

先生:いや、彼が泊まっているホテルは調べてある!

弟子:まさか、彼に直接会いに!?

先生:きっと、彼の枕もとにはネタ帖が…

弟子:ありませんよ!てか、盗むって窃盗のほうですか!

先生:馬鹿もん!窃盗ではない!マジシャンはマジシャンらしくマジックを使って盗み出す!

弟子:そんなことができるんですか!

先生:彼ならきっと出来る!だからそのネタ帖を…

弟子:やっぱり窃盗じゃないですか!てか、ネタ帖はないですよ!

先生:そうか。ではMr.マリックのネタ帖を…

弟子:マリックもネタ帖とかないですって!先生がちゃんと教えて下さいよ!

先生:わかった。ではこのギロチンに手をいれてみろ。

弟子:こうですか?

先生:で、これをこうして…

弟子:やっぱりギロチンはマジックの基本ですよね!

先生:なぁ、この漢字なんて読む?

弟子:えっと、これはぁ〜…って、なんで説明書よんでるんですか!

先生:いや、いいキカイだったから。

弟子:実験しないで下さいよ!なんですかいい機会って!

先生:ちなみにこのキカイにはチャンスとマシーンの意味が…

弟子:うまっ…くない!ちゃんとできるやつおねがいしますよ!

先生:よし、このトランプを一枚ひいてくれ。

弟子:最初から一枚しかない!

先生:ハートのエース!

弟子:やる気あるんですか!!

先生:わかった…、取って置きのマジックを見せてやろう…。

弟子:は…、はい!

先生:窓の外に見える東京タワーを…消す!!それ!!!

弟子:東京タワーが…見えない…

先生:そう、このアパートから東京タワーはみえないのだよ。

弟子:いい加減にしてください!

先生:わかったふざけるのは止めよう。

弟子:今度こそおねがいしますよ?

先生:お前の心をよむ!!

弟子:そんなことができるんですか?

先生:うむ。まずこの紙にお前の好きなマークをかくのだ

弟子:はい…、書きました。

先生:それをこの箱に入れて鍵をかけるのだ。

弟子:鍵をかけました!

先生:そして私もこの紙に…

弟子:同じマークをかくのですね!

先生:その通り!この紙をみるがいい!

弟子:真っ白!!

先生:そう、真っ白なんだ!

弟子:いい加減にしてください!!!

先生:始めにいっただろ…?お前ももう気付いているはずだ。

弟子:え…?

先生:マジックは使いすぎると…。

弟子:まさか…!先生…?

先生:私はもう使いすぎてしまったのだよ…。

弟子:先生!!!

先生:私のサクラマイネームが…。

弟子:インク切れかよ!!

HOMEへもどれ!!